サド

アンチゴッド

p75 悪事の約束には偽誓も美徳となるp163 復讐や破廉恥な肉欲の衝動によって行動している人間というものが、他人の苦痛をよろこぶことができるなら、単なる自尊心の満足や奇怪な好奇心以外に別に動機らしい動機もなくして、同じ快楽を味わえるほどに強につく…

あらすじ

子供の頃、高利貸しに盗みを働くことを勧められ、それを断ると高利貸しは金持ちになり、自分は縊り殺されそうになった。 山賊の仲間になるのを断ると、森の中で手篭めにされそうになり、彼らは富栄た。 それがもとで放蕩公爵の手中に陥り、その男に惚れた上…

同性愛について

角川文庫 マルキ・ド・サド(澁澤龍彦) 恋のかけひきP89自然は種の繁殖を許す、しかし決して要求はしない。 どんな時代になっても自然が必要とする数以上の人類がいる。 よしんば常住繁殖にたずさわらず、こうした慣習に従うのを気嫌いする傾向の人々がいた…

美徳について

角川文庫 マルキ・ド・サド(澁澤龍彦) 恋のかけひき ファクスランジュあるいは野心の罪 P36悪人の魂のうちにも、誠実の跡はあるものであり、また美徳というものは、もっとも堕落した人々でさえ多くの場合敬意を払わないではいられないほどの、ある種の価値…